JVCケンウッドグループは、事業活動を通じて発生する廃棄物をこまめに分別・分解し、社内での再利用や有価物化などに積極的に取り組んでいます。その結果、国内においてはリサイクル率99.9%(2022年度)を達成しております。これまで廃棄物については2025年度までに2019年度比で年1%ずつ削減していくという目標を掲げておりましたが、これについては達成し、今後はグローバルも含めたゼロエミッションに向けて取り組み、廃棄物総量の削減およびリサイクル(再資源化)を一層推進していくため、以下の目標を設定しています。
■廃棄物リサイクル率向上
■廃棄物排出量削減
■プラスチック削減
廃棄物排出量(売上高原単位)とリサイクル(再資源化)率の推移(2019-2022年度)
廃棄物総量とリサイクル(再資源化)率の推移(2019-2022年度)
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 | |
---|---|---|---|---|
廃棄物総量(千t) | ||||
国内 |
1.4 |
1.1 |
1.2 |
1.5 |
海外 |
0.6 |
0.3 |
0.3 |
0.4 |
グローバル |
2.0 |
1.4 |
1.5 |
1.9 |
リサイクル(再資源化)率(%) | ||||
国内 |
99.7 |
99.8 |
99.7 |
99.9 |
海外 |
55.8 |
57.0 |
65.6 |
51.5 |
グローバル |
85.9 |
89.3 |
92.0 |
90.9 |
注1:集計対象範囲は「事業所別廃棄物総量」を参照
売上高原単位(2019-2022年度)
t/億円
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|---|---|
グローバル |
0.70 |
0.51 |
0.53 |
0.56 |
注1:集計対象範囲は「事業所別廃棄物総量」を参照
事業所別廃棄物総量(2019-2022年度)
単位:t
国内/海外 | 事業所名 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | 本社・横浜事業所 | 327 |
265 | 270 | 316 |
八王子事業所 |
124 |
63 | 65 | 77 | |
白山事業所 | 55 |
38 | 36 | 82 | |
久里浜事業所 | 61 |
38 | 86 | 172 | |
横須賀事業所 | 7 |
31 | 23 | 9 | |
JVCケンウッド山形 | 25 |
23 | 20 | 21 | |
JVCケンウッド長野 | 145 |
84 | 129 | 376 | |
JVCケンウッド長岡 | 92 |
96 | 96 | 142 | |
JVCケンウッド・クリエイティブメディア | 342 |
390 | 406 | 304 | |
JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント | 53 |
31 | 31 | 33 | |
JVCケンウッド・ビデオテック | 2 |
1 | 1 | 2 | |
JVCケンウッド・デザイン | 0 |
0 | 0 | 0 | |
その他関係会社 | 161 |
- | - | - | |
マレーシア | JVCKENWOOD Electronics Malaysia Sdn. Bhd. | 101 |
48 | 56 | 63 |
タイ | JVCKENWOOD Electronics (Thailand) Co., Ltd. | 15 |
40 | 62 | - |
JVCKENWOOD Optical Electronics (Thailand) Co., Ltd. | 79 |
62 | 63 | 57 | |
インドネシア | PT. JVC Electronics Indonesia | 173 |
123 | 110 | 128 |
中華人民共和国 | Shanghai Kenwood Electronics Co., Ltd. | 180 |
74 | 46 | 53 |
シンガポール | JVCKENWOOD Technologies Singapore Pte. Ltd. | 86 |
0 | 0 | 49 |
総合計 | 2,028 | 1,406 | 1,499 | 1,883 |
容器包装プラスチック使用量(2019-2022年度)
単位:千t
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|---|---|
グローバル |
146.0 |
146.3 |
127.8 |
101.7 |
白山事業所では、地域の自治体の指導のもと廃棄物の減量化・リサイクル(再資源化)を推進しています。リサイクル(再資源化)が可能なものは処分委託先協力のもと、全てリサイクル処理を行っています。事業所内で不要となった廃棄物は16種類の回収箱にて回収を行い、事業所の廃棄物分別ルールに従い、さらに35種類に再分別して処分委託先に引き渡しています。2022年度実績では、事業所で回収した90%以上がリサイクル(再資源化)として活用されています。
廃棄物回収箱(各フロア)
廃棄物回収カゴ(有価物など)
JVCケンウッド本社・横浜事業所および白山事業所は、11年連続で横浜市の3R活動優良事業所に認定されています。本社・横浜事業所では2022年度に1,601台の製品を細かく手で分解して分別することによる有価物化や、剪定枝や刈草を乾燥させてから廃棄することにより1,000㎏の廃棄量削減を実現しました。白山事業所では、16種類の回収箱を設置することによる分別排出の徹底や従業員への環境教育の徹底、社員食堂での当日の出社人数からの需要予測による食品ロスの抑制などを行っています。
※ 横浜市が事業系廃棄物の分別排出や、3R活動(発生抑制、再使用、再生利用)に顕著な功績のあった事業所または事業所で構成された団体について、日頃の活動を称えるとともに、他の事業所の模範となるよう3R活動優良事業所として認定。
詳細は横浜市ホームページをご参照ください。
その他製品のリサイクルについては下記をご覧ください。
JVCケンウッドグループでは、環境に配慮した企業経営への取り組みとして、各会議室へ大型モニターやプロジェクターを設置し、会議の質的向上とともに会議資料等の紙の使用量削減による資源保護や廃棄物の削減を目指しています。
役員会議においても、タブレット端末やIT環境設備の導入を進め、経営層が率先してペーパーレス化での会議運営を実施し、会議資料の削減に努めています。今後も、会議体質の改革により生産性を高めるとともに、環境負荷低減の取り組みを推進してまいります。
ペーパーレス化された役員会議運営の様子
白山事業所の会議室
JVCケンウッドグループの受注センターでは、FAXによる受注業務のリモート化を実施しました。本プロジェクトは、リサイクル材の価値の認識を広めることを目的としており、本業務では、ペーパーレスでFAX受注業務が完結するため、用紙代/複合機メンテナンス代/保管料の経費が削減されます。通信環境があればサーバーにアクセス可能なため、コロナ禍や未曾有の災害に対応できる業務体制の構築や受注業務の一点集中による業務停滞の回避が可能になり、業務効率の向上が期待されます。
2022年4月、プラスチック資源循環促進法の施行に伴い、社会ではプラスチックに係る資源循環の要請が高まっています。JVCケンウッドグループにおいても、製品や梱包材におけるプラスチック使用量の削減を行うためにさまざまな施策に取り組んでいます。
国内アフターマーケット向け電子ミラー型ドライブレコーダー 「DRV-EM4800」のプラスチック部材使用量の低減を行っています。
従来、micro SDカードと共にカードケースおよびSDカードアダプターを同梱していましたが、2023年9月末に国内アフターマーケット向けに発売した電子ミラー型ドライブレコーダー「DRV-EM4800」では、電子ミラー本体にmicro SDカードを挿入した状態で出荷する方式とすることでカードケースとSDカードアダプターの同梱を廃止し、プラスチック部材の使用量を削減することで、CO₂排出量の削減や省エネルギーにも貢献しています。
削除したプラスチック製micro SDカードケース(左)
削除したプラスチック製SDカードアダプター(右)
JVCケンウッドは、 環境省が推進する「プラスチック・スマート」キャンペーンと、神奈川県が取り組む「かながわプラごみゼロ宣言」に登録しています。「プラスチック・スマート」キャンペーンは、深刻化する海洋プラスチックごみの問題解決に向けて、企業・業界団体・自治体などが国内で実施されているさまざまな取り組みについて広く発信し、さらなる活動を促進することを目的としています。また、同キャンペーンとも連携する「かながわプラごみゼロ宣言」は、SDGsを推進する神奈川県が、海洋汚染の中でも特にマイクロプラスチック問題に焦点を当て、リサイクルされないプラスチックごみをゼロにすることを目指す取り組みです。当社は、サステナビリティ推進の一環として、経済、社会、環境全ての分野においてSDGsの達成に向けて取り組んでおり、環境に配慮した商品や従業員への啓もう活動などを具体的に実施している県下の企業として登録しています。
注1:集計対象範囲は「事業所別廃棄物総量」を参照